若尾文子『夜の罠』/高松英郎『犯行現場』

11/8土ラピュタ阿佐ヶ谷『夜の罠』(1967大映 富本壮吉)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/mystery2014/sakuhin4.html#29

(※ネタバレ注意→) http://movie.walkerplus.com/mv21928/

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傑作。ミステリー/サスペンス系(とくに捜査系)では50年代に良作が多く60年代に入るとなぜか退化していく印象を拭えずにいたがこれはそんな悪しき先入観を裏切った。60年代後半作にも拘らず新幹線が一瞬出てくるまで50年代物のように錯覚してた。細部まで隙がない。最近観た中でもここまで緻密なのは珍しい。若尾文子 船越英二 南原宏冶 高橋昌也 成瀬昌彦らの巧演、科白の緊密さ、山谷ドヤのリアルさetc…全てが重奏して迫力ある映像美を生んでる。原作(ウールリッチ『黒の天使』)の活かし方も相当なもの。但しある理由からこんにちでのソフト化はやはり困難かも。

 

 

 

同日同所『犯行現場』(1960大映 阿部毅)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/mystery2014/sakuhin4.html#30

(※ネタバレ注意→) http://movie.walkerplus.com/mv23122/

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これは逆の意味で錯覚した、60年代初年作なのに70年代かと。つまりそれほど雑過ぎ。緻密過ぎの『夜の罠』のあとだけに尚更。まず何より予算の都合なのかキャスティングが合わな過ぎ。安心して見てられるのは主演高松英郎と上司見明凡太郎ぐらいで、脇を固めるべき他の主要数人がグダグダのEXILEぶり。とくに最重要のライバル刑事やった友田輝という人の棒さは唖然。弓恵子は巧いが使われ方が勿体ない。あと音楽が小洒落系ジャズだがお話に似合わない上にのべつ幕なしでメリハリがないから山場もどうにも盛り上がらない。映画は総合芸術だと言うがこういう例に出会うと皮肉な意味でまさにと思う。

 

 

 

…などと文句ばかり言ってても勿論観なきゃよかったとか観て損したなどとは夢にも思わない。大きな観点からはどの作も面白いのは当然のことで、観てて無駄な時間など一秒もない。映画はいつも本当にいいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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