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岡田茉莉子 佐々木功『斑女』

6/22水 ラピュタ阿佐ヶ谷『斑女』(1961松竹 中村登)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/idetoshiro/sakuhin1.html#07

http://movie.walkerplus.com/mv19877/

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↑ 上 芳村真理(26) 峯京子(25) 岡田茉莉子(28) 下 佐々木功(19)。

傑作。何より意外なのは荘重な文芸調かと思いきや徹底して娯楽調のセミコメディだったことで冒頭ペギー葉山の主題歌からしてあっけにとられるほどコミカル。と言っても喜劇なわけではなくむしろ擦れ違いゆえの悲恋物と言えば言えるがそこを深刻にせず気軽に楽しめる作りにしてあるところが何とも秀逸。『沈丁花』のときも感じたがこの頃のこうした「軽めの娯楽作」にこそ秀作が多いのに後年の芸術性&感動作重視風潮のため今では軒並み等閑視されているようなのが本当に惜しい。井手俊郎(筆名 権藤利英)の脚本は台詞が自然且つ活き活きしていて俳優陣も実に演じ易そう。抜け目なく逞しくもチャーミングな女たちを演じる芳村と峯は主演岡田をも食うほどの溌剌ぶり。有閑層の画家役 山村聰(51) 重厚でない自然体が俳優本人の実像さえ思わせこれまで観た中で一番かも。が最瞠目は岡田の実質相手役となる佐々木功でナイーブな不良美青年像が類例ないほどに魅力的! 一般的には後年のアニソン歌手ささきいさおとしてあまりにも有名だが個人的には子供の頃本作翌年(62)からの『7時にあいまショー』の大ファンだったため飯田久彦とともに男性レギュラーだった佐々木は専らアメリカンポップス(カバー)歌手として親しんだ(但し所謂ロカビリー歌手の面はテレビでは既に見せなくなっていたので全く知らない)が映画俳優として観たのは今回が初。残念ながら作中では唄わない。他ではクレジットに「新人」と付く倍賞千恵子(20)が不良娘を好演。端役乍ら佐野浅夫(36)が高らかに笑うシーンがあり後年の『水戸黄門』の予兆?

 

なおタイトルは「はんにょ」と読み 原作の一部とされる村松梢風「斑女」に因るだろうが元々は能の演目「班女」(はんじょ)から来ているようで(※ハンの字が異なる)古い中国の人名が語源らしい。能は男を待ちあぐねる狂女物とのことだが梢風の原作は今では読み難いので三島由紀夫『近代能楽集』中の「班女」(はんじょ)にあたったところたしかにそういう話ではあった。この映画とどれだけ実質的な関わりがあるかは未詳だがやはり岡田と一目惚れし合う杉浦直樹(30)との関係がそのテーマになるのかもしれない(岡田は狂女にまではならないが)。

 

 ↓ 岡田 佐々木。

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