左幸子 伊庭輝夫『女中ッ子』

7/1土 ラピュタ阿佐ヶ谷『女中ッ子』(1955日活 田坂具隆)

https://www.youtube.com/watch?v=ZiWvqIhAB2Y

(結末あり注意) http://movie.walkerplus.com/mv24163/

f:id:domperimottekoi:20170707095340j:plain

↑ 上 佐野周二 轟夕起子左幸子 (パンフレット表紙)。 ↓ 伊庭輝夫と左。

f:id:domperimottekoi:20170707095439j:plain

本篇白黒。2時間20分超の大作にして大傑作。原作(由起しげ子 同題作)未読&事前情報一切見ず観始め 地方出身の女中娘が東京で成長する様を描くよくありそうな話か──との臆測は浅薄に過ぎ 驚くべき展開に感動否めず。田舎から来た主人公のお話の場合 「田舎」自体は背景の範囲に留まるのが常だが(『坊っちゃん』然り) 本作は異なり 後半 田舎(秋田)のほうが寧ろ圧倒的な重要舞台とされ 前半の東京が消し飛んでしまうほど。さらに当然のごときハッピーエンドを予想させ乍ら 終盤唐突に(それでいて伏線利き)ある意味での悲劇的結末を迎え──個人的にはそこはあまり好めるに至らないが 観終えてみればそれあってこその物語かと得心せざるを得ず。左幸子『雑居家族』(56)『誘惑』(57)でのドライな都会娘とは違う純朴さ溌剌名演。がそれ以上の注目は主家の次男役 伊庭輝夫で 聞かん気の困ったやんちゃ坊主(但し悪童でなく決して憎めない得な気質)を長台詞も含め自然巧演し瞠目。タイトルの女中ッ子とは左のことかと思っていたが実はこの伊庭を指すと作中で知り。助演陣では佐野周二 轟夕起子 出番比較的少乍らの好演 とくに終盤 夫婦揃っての雪中行軍は映画史にも残るべきほどの名シーン。長男(子役期の田辺靖雄とは気づかず!)の家庭教師役 宍戸錠 轟姪役 高田敏江 伊庭担任教師役 宮崎準 其々出番短くも存在感。秋田での左の母役 東山千栄子 出演一瞬乍ら貫録。

名匠 田坂具隆 初見。61年の『はだかっ子』(有馬稲子)も子供映画の名作の由。

 

↓ 左 伊庭 東山。

f:id:domperimottekoi:20170707111719j:plain

なまはげシークエンスかなり長いが 男鹿地方設定かは不明。

f:id:domperimottekoi:20170707112053j:plain

f:id:domperimottekoi:20170707112333j:plain

 

伊庭輝夫 ある方のブログによると本名 古田中輝夫で 長じてからは何とCM映像クリエイターとなり 尾崎亜美「春の予感」(78) 世良公則「燃えろいい女」(79)起用の資生堂有名CMを撮る等活躍したそうで驚き。子役期映画出演は本作含め3作限りの由。

 

由起しげ子の小説 現在は全て古書のみ。この映画のヒットもあり原作『女中ッ子』が最有名&ベストセラー。(女中っ子とする向きもあるが「ッ」が正しいらしい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.