春川ますみ『赤い殺意』

7/26水 ラピュタ阿佐ヶ谷『赤い殺意』(1964日活 今村昌平

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/nikkatsu-bungei/sakuhin3.html#23

(ネタバレ注意) http://movie.walkerplus.com/mv21218/

f:id:domperimottekoi:20170726213459p:plain

春川ますみ 露口茂。本篇白黒。原作(藤原審爾 同題作)既読。2時間半の超大作にして驚愕の大傑作&問題作。個人的に今特集中一番観たかった映画──と言うのは1966年の午後の帯ドラマ『赤い殺意』を僅か乍ら視た記憶があり 主演 八木昌子(*1)と夫役 戸浦六宏の印象が強烈で のちに映画版があると知り関心湧き(DVD化されてはいるが意外にもTSUTAYAレンタルにないためもあり)。八木は絵に描いたような薄幸美人イメージだったが 本作の春川は肉体の圧倒的物量感と巧まざるユーモラスキャラとが相俟ち この上ないほど陰惨な話であるにも拘らず どこか不幸さが軽減され安心して?観ていられるようにも──おそらくその点こそが監督今村の所謂「重喜劇」の狙いで 他にも細かいギャグ的要素が全篇の端々に鏤められ 重過ぎ辛過ぎな原作から一段掬い上げられた世界観を現出。また舞台を東京から東北の村社会に置き換え方言の効果を徹底的に活かしているのもその点に繋がる。春川は「肉感的」の語がこれほど嵌まる女優もなく(他では僅かに三原葉子ぐらいか)それゆえの起用には相違ないが 演技がこれまた普通の映画のヒロインでは考えられない独特さで ある意味革命的とすら。これが出世作となった露口は後年のテレビドラマでの沈着イメージとはかけ離れた狂躁的なストーカー男を激演。西村晃 春川の身勝手な夫役 最嵌まり。その愛人役 楠侑子 終盤追跡劇で体張る熱演。西村母役 赤木蘭子 家のため冷酷となる刀自を名演。加藤嘉 北林谷栄 小沢昭一 北村和夫 宮口精二らは顔見せ程度。作中「蚕」がある象徴的意味を担うが 個人的に子供の頃 山村の農家だったため蚕を身近にしていただけに実感伴い(因みに本作DVDジャケ写には蚕 採用)。

↓ 西村 赤木 春川。中央息子役 検索するも名前不明。悪戯坊主ぶり 風貌からして適役。

f:id:domperimottekoi:20170728143759j:plain

 

↓ 有料Youtubeにあり(300円)。

 

 

(*1)八木昌子 訃報 ↓ 。

http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2015/09/14/154618

他に1975市原悦子 1991片山由香 其々主演でドラマ化されているが ともに未見。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.