小林旭 長門裕之『無頼無法の徒 さぶ』

7/24月 ラピュタ阿佐ヶ谷『無頼無法の徒 さぶ』(1964日活 野村孝)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/nikkatsu-bungei/sakuhin3.html#20

(ネタバレ注意) http://movie.walkerplus.com/mv21156/

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↑ 上 小林旭 長門裕之 右下 浅丘ルリ子 左下 小林旭 小林千登勢。本篇白黒。傑作。原作(山本周五郎『さぶ』新潮文庫)未知のため観覧後 読。大枠は踏襲されるも小説はより遥かに複雑展開と知る。が映画はその要所を巧みに繋げ 映像の強みにより判り易く且つメリハリ佳く纏めて秀抜。主人公 栄二(小林旭)が無実の罪で送られた寄せ場での数奇な命運を筋の軸とするのは原作と同様だが その原因となった事件の真相を巡る栄二とさぶ(長門)との愛憎が映画では格別に濃く描かれ ある意味最注目点となる。両名優の心理表現がミステリー的興趣をも深める卓抜さ。ヒロイン浅丘はやや出番少ないが 役どころに相応しい抑えの利いた存在感。助演陣 小林千登勢 小松方正 田中邦衛 高品格 深江章喜ら其々持ち味発揮 とくに脱走常習犯役 小松の渋味が光る。芦田伸介 またも顔見せ重石役。

タイトルは さぶ=長門が無頼無法の徒となるかのようだが それは衆目に訴えるための煽情策とおぼしく 冤罪に自棄となり暴力性発現するのは主役栄二のほうであり その点は原作も同じ。監督は日活アクションの名手 野村孝だが 本作は原作者 山本の作家性重視してか 今特集に相応しい文芸物色の濃い仕上がり。ソフト化は意外にもVHSのみでDVDなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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