森繁久彌 左幸子『神阪四郎の犯罪』

7/25火 ラピュタ阿佐ヶ谷『神阪四郎の犯罪』(1956日活 久松静児)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/nikkatsu-bungei/sakuhin3.html#19

(ネタバレ注意) http://movie.walkerplus.com/mv24536/

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↑ (日活PR誌表紙) 森繁久彌 左幸子。本篇白黒。観覧後 原作読(石川達三 同題短篇)。映画があからさまに『羅生門』(1950黒澤明)へのオマージュ的返歌とも言える形を採っているのと同様に小説も芥川龍之介「藪の中」の形式を意識的に(これ見よがしに)踏襲し事件関係者の法廷証言のみで構成。面白いのは映画版の作りが『羅生門』のみならず 近年の『運命じゃない人』(2005内田けんじ)型手法をも採り入れ ある種その祖型のような趣が見られる点。主演 森繁は本性の判然としない鵺的人物像に最適役でほとんど素のままではとすら。但し解説にある「カメレオンのように演じ分ける」と言うのとは少し違い そうした人格変貌の落差は寧ろ被害者役 左幸子に顕著で 巧演が目を瞠らせる。証言者陣では 滝沢修 如何にも胡散臭そうな大物著述家を類型的に演じ可笑し味誘う。高田敏江 地味乍ら裏のある部下役 適演。神阪の妻役 新珠三千代と元恋人役 轟夕起子はともにやや見せ場乏しく損な役廻り。法廷に立つのはその4人で もう1人の関係者 社長(演 清水将夫)のみ証言しないのは原作と同じ。他 検事 金子信雄 弁護士 宮坂将嘉(=『事件記者』部長刑事役の) 記者 宍戸錠 杉幸彦らが目につく。

森繁の名演ばかりが語られがちのようだが ミステリー映画のユニークな先駆的試みとしての面でこそ注目されてよい作かと。DVD化されるもTSUTAYAにはない模様。

↓ 左 轟 森繁 新珠 高田。 

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