吉高由里子VS米倉涼子

 初回視聴率は『ガリレオ』の単独圧勝で、初月9の吉高由里子にはまずは目出度しではあるが…

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 予想の範囲、というかそうでなければ正念場のフジはほんとに窮地だから。今のドラマ界でキャスティングだけで数字のとれる俳優といったら福山雅治〈しかいない〉というのは残念ながら現状。その鉄板を主演に迎えてしかも当たり作の続篇でさらに初回ゲストには福山に次ぐ鉄板級の大沢たかおを配しさらには前任ヒロインの柴崎コウまで引き継ぎ役で出す念の入れようで失敗は許されなかったから、喜びというより安堵の深さが知れる(まして映画化まで事前に決まってるし)。但しドラマの中味はこれまた予想どおり全く面白くない。新味ゼロ。記録的低視聴率で叩かれた前の『ビブリオ』のほうがまだ遥かにましなほど。この手のミステリ系ドラマが割と珍しかった一昔二昔前ならまだいいが、こういうんじゃないのを探すほうが難しいうんざりするほどミステリ系だらけになってしまった昨今、よほどの大胆な手を使わないかぎりただの「またかよ」でしかない(但し〈手〉といってもトリックの目新しさや探偵キャラの新奇さなんて意味じゃ全然ない、要するにドラマ総体の性格付けってことだ)。その「またかよ」感〈それ自体〉を楽しむために存在する2サス系ならそれでいいが(というより2サスは逆にそうでないと困るが)、連ドラじゃもうだめだ。そこを勘違いして失敗してるのが例えば『MONSTERS』(TBS)などなわけで、それをまたぞろ繰り返してる『ガリレオ』は、結局福山というキャスティング〈のみ〉に辛うじて救われたといっても過言じゃない。因みにそんな中で〈ミス系〉ばかりを連発しながら軒並み成功させてるテレ朝は他がまねできない特殊なノウハウを持っているのであって、「テレ朝で当たってるんだからうちだってそこそこいくだろう」みたいな安易な考えでは他局は絶対に失敗する。

尤もこちとらとしてはほんとはそんなことどうでもいいんで、とにかく吉高クンだけ見れりゃそれでいいんだが、初回見たかぎりじゃ女デカヒロインとしてはやはりまだ竹内結子戸田恵梨香級のふっきれ感には遠く到っていなかった(戸田の場合はふっきれというよりブチキレに近いが)。まあこれからどう転ぶかってところ。女優のキャラとしては史上類のない面白いタマなので。

 

 

一方の2番手につけた『35歳の高校生』はこれもこんなもんだろうの範囲。

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 ( ↑ 左溝端淳平)

2回目からは数字はどんどん落ちていくはずだ。最大の難点は、米倉涼子演じる破天荒(なはずの)女子高生のキャラが見てみると実はそれほど破天荒じゃないってところ。教育現場の問題を生々しく採りあげるのは結構だが、テレ朝からの流れで見る米倉ドラマの視聴者がここに期待するのは、何でもいいからとにかく彼女がバッサバッサと問題を豪快に斬っていくところなんであって、いい悪いは別にしてそれがないと見るほうは自然に離れていく(※あくまで〈こういう設定+この女優〉の場合には、という意味で)。日テレは「押しも押されぬ視聴率女王」と褒め称え三顧の礼でいわばテレ朝から引き抜いて迎えたわけだが、右から左に移したってだけで即同じように数字がとれるほど甘くはない。『家政婦のミタ』のスタッフらしいが、たまたま大当りしたからって即ノウハウとして使えるとは限らない。テレ朝には内山聖子Pという米倉の全てを長年かけて知り抜いてきた名伯楽がいたればこそだったのであって、そういう形や量に還元できない微妙なソフトを抜きには成功はなかなか難しい。というわけでどちらもテレ朝に学ぶべしという戒めが見えた。それも一昔前には考えられなかったことで、ある意味面白い戦国時代化ではある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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