『ジャズ娘に栄光あれ』/『君は恋人』

4/18ラピュタ阿佐ヶ谷〈素晴らしき哉、SHOWBIZ人生!〉にて2本、まず『ジャズ娘に栄光あれ』。

【1958年(S33)/東宝/白黒/81分■監督・脚本:山本嘉次郎/脚本:蓮池義雄/撮影:芦田勇/美術:北猛夫、阿久根巌/音楽:松井八郎

■出演:浜村美智子、小泉博、宝田明江原達怡、山田真二、白川由美久慈あさみ藤原釜足柳家金語楼

一流の歌手を目指して上京してきた娘が、職を求め苦労しながらも、遂にその第一歩を踏みだすまで──。野性的なフィーリングと洗練された美貌!カリプソの女王・浜村美智子の魅力がギュッとつまったミュージカル青春篇。】 f:id:domperimottekoi:20130419141905j:plain

60年代半ばのショウビズ史転換期に遥かに先立つ50年代末期の作で、世代的にリアルタイムではギリギリで知りえなかった時代の最終期の映画。この時代の流行歌ミュージカル映画を実際に目で見/肌iに触れるのは初めて。テレビを通じて馴染みのあった60年代の芸能の雰囲気と、わずか10年足らず前だというだけでこれほど違うものかと思わせる衝撃度はかなり大きい。だがそれを詳しくいってると長くなるので、とにかくこれは浜村美智子という稀有なエンターテイナーを強力にフィーチャーするための映画で、そのテーマへの徹底ぶりが小気味いい。個人的には浜村という人は懐メロ番組で「バナナ・ボート」唄うのを何度か見/聴いたことはあるが、こういう全盛期のパフォーマンス映像に接するのは初めて。その日本人離れしたスケール感は『踊りたい夜』の水谷八重子に一脈通じるが、水谷が洗練美とすれば浜村は野性美。圧巻は勿論ラストでの「バナナ・ボート」。これ ↓ がまさにそのシーンと思われる。

監督の山本嘉次郎は子供時代NHK『私の秘密』の解答者としてずっと見てたのでその意味での馴染みはあるが、肝心の映画作品を見たのはこれまた多分初めて。助演小泉博はドラマ『咲子さんちょっと』で親しんでた記憶がある。他にも藤原釜足飯田蝶子ミヤコ蝶々らテレビにも出てたゲスト陣が達者なところを見せてるのが嬉しい。なお特集最終日の20日には浜村美智子さんご本人が上映後に登場予定とのこと。混みそうな気がしたので敢えて避けてしまったのが少し悔やみ。

 

もう1本は『君は恋人』。

1967年(S42)/日活/カラー/93分

■監督:斎藤武市/脚本:若井基成/撮影:山崎善弘/美術:坂口武玄/音楽:中村八大
■出演:浜田光夫和泉雅子、蕃ユミ、林家こん平、深江章喜、近藤宏、克美しげる舟木一夫坂本九荒木一郎ザ・スパイダース

不慮の事故でケガを負った浜田光夫、長期療養あけのカムバック作で、物語も本人が撮影所に入ってくるところからスタート。主演映

画『君は恋人』クランクイン──!復帰を祝う日活スタアや人気歌手がズラリと顔を揃えた豪華篇。 

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上の『ジャズ娘…』から約10年後、『青春ア・ゴーゴー』の翌年の作。これまたいろんな意味でなかなか凄い。まず映画自体がメタ構造(なんて言葉をまた使ってしまうが意味はよく解ってない)で、浜田の復帰作を石原裕次郎監督( ! )が撮るという設定で、その作品自体が入れ子になって本篇をなし、のみならず途中で横槍が入って脚本家渡哲也( ! )が何度も書き直しするハメになりそのたびに別展開に切り替わってついにはどこからどこまでが本篇か判らなくなり…というまるでどこかのアンチミステリのような世界に。というのは大袈裟にしても遊び心ありすぎのお祭り映画であるのは間違いない。何しろ他にも小林旭二谷英明はじめ日活のスタア総動員で、クレジットのラストは浜田と縁の深い吉永小百合という豪華さ。とくに準主役級の助演で克美しげるが出てるのが個人的には大収穫。名曲「さすらい」を含め何曲か唄ってる。また克美の流しの後輩役でジャニーズ(※勿論事務所名でなくその元祖になった4人組)が出ていて、踊りのキレのハンパなさに目を瞠る。フォーリーブスや少年隊以上だろう、当時は比べるものがなかったから意識していなかったが。あとザ・スパイダースが今度ばかりは「バン・バン・バン」やった、演出の関係でちゃんと見れなかったのがやや残念だが。(※クレジットでは「バン・バン」と紹介されたが、当初はそのタイトルだったんだろうか、他との兼ね合いでバンを3つにしたと聞いたような気もするが…) なおこの映画は今年に入ってからDVD化。

というわけでスパイダース「バン・バン・バン」↓ 。GS屈指の名曲。これは後年映像だがベース加藤充以外全員いるのが凄い(田辺昭知も!)。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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