和田弘とマヒナスターズ 「サヨナラ札幌」

和田弘とマヒナスターズの知られざる名曲「サヨナラ札幌」(1966)が入っているおそらく唯一のアルバム『マヒナ35』(2枚組1992)を思い立ってようやく入手した、アママケに1つだけ出てるのを見つけて。

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で何はともあれ目当ての「サヨナラ札幌」↓ 。


 

詞 鳥井実 曲 吉屋潤 だがこの吉屋という人は当時は「さいゆたか」 という名義だったらしく、意外にも韓国人で元々はジャズサックス奏者とのこと。この曲と同年の66年母国に戻ってジャズマン&作曲家として大成し何とソウル五輪音楽監督を務める一方日本でも再活動したが1995没。『マヒナ35』の和田弘によるライナーノーツによれば当時のマヒナは月刊でシングルレコードを出すハイペースだったので絶えずいい曲を書く新人を探しこの人もそんなデモテープで見つけたそうでまさに歌に歴史ありと思わせる。ヒットには至らなかったがカラオケがあることからするとススキノあたりでは今も密かに唄われてるのかも。(※別歌手の「さよなら札幌」とは別曲)

ところでこのアルバムはマヒナ再結成(89)から再分裂(02)までの短い間に作られたオリジナルメンバーによる奇蹟的とも言える1枚(正確には2枚)。というのは単に旧録音を再編したのではなく、オリジナルレコードデビュー(「泣かないで」)35周年を記念しヒット曲のみならず愛着曲+カバー曲をメンバー+サポートの伴奏だけによるものも含めほとんど新録音で作ったものだから。再分裂後間もなく和田が急逝しその後次々世を去った(現在は松平直樹のみ)のでこんなアルバムはそのタイミングでしかありえなかったわけで、そう思うと「サヨナラ札幌」以上に人のえにしの不思議さを感じさせる。しかも貴重なのはギターの日高利昭がボーカルを担当したのが2曲入ってることで(箱崎晉一郎「抱擁」と芹洋子「坊がつる讃歌」カバー)、松平に似た甘い美声に驚かされる、オリジナルでもっとこの人に唄わせてればよかったのにと思うほど。

(日高 ↓ も2012没 マヒナでは裏方的だろうがテレビ画面ではいつも気になってた人。後年アルビレックス新潟矢野貴章が入ったとき顔似てるなあと思った)

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