勝新太郎 春日八郎『お富さん』/待田京介 三波春夫『船方さんよ』
10/29水神保町シアター『お富さん』(1954大映 天野信)
http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/showa_m_list.html#movie05
http://movie.walkerplus.com/mv24009/
↓ VHSパッケージ 勝新太郎 小町瑠美子。
勝新デビュー年の主演作。前半の若旦那は何となくぎこちなかったが後半ヤクザ切られ与三になると一転流石のハマりぶり。お約束クライマックスの大立ち回りもあり。お富役の小町瑠美子初めて見た、美人女優というより(美人なのはたしかだが)可愛らしい系で今風のアイドルルックスを先どりしてる感じ。板前姿の春日八郎が大ヒット主題歌を披露。お話の基は歌舞伎『与話情浮名横櫛』とのことだが映画としては同じ大映の後年作『切られ与三郎』(1960)のほうが有名らしい。勝とともに大映2枚看板だったという市川雷蔵主演なのもやや皮肉? そっちも見てみたいがこれも充分面白い。
↓ 春日八郎「お富さん」ライブ映像。子供の頃テレビでこの歌を知ったときは既に大ヒットの数年後だが「いきなくろべい」「みこしのまつ」「あだなすがた」「ええさおー」「げんやだな」等イミフなのに妙に洒落た響きの歌詞が耳に残った。
『お富さん』と併映の『船方さんよ』(1958日活 小杉勇)
http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/showa_m_list.html#movie06
http://movie.walkerplus.com/mv28300/
↑ 山岡久乃 稲垣美穂子 宍戸錠 三波春夫 待田京介 堀恭子。
待田初主演作。際立つイケメンぶりは日活でも屈指。なのに後年の脇役・悪役のほうが似合ってる感があるのは彫りが深過ぎ→眼光鋭過ぎのせいか。この映画『お富さん』と共通点多く(叶わぬ恋・悲劇的な別れ・堕落後の再会etc)大筋拝借の感すらあり併映はその斟酌かも。三波は主題歌はじめ数曲披露のみならずヒロイン稲垣の兄役で堂に入った演技も(春日は歌のみだったが)。宍戸の不良・悪党じゃないカタギの好青年役初めて見た。山岡32歳にして22歳待田の母役。監督小杉(去年同じ神シアで無声主演作『警察官』観た)宍戸の父役で自ら出演。
↓ 三波春夫「船方さんよ」ライブ。春日八郎 三橋美智也とともに昭和3大美声の一角にして美空ひばりと並ぶ国民的歌手に長らく君臨したが、没後は美空と真反対に忘却の一途なのが残念の極み。この歌力の真価は必ずや再生さるべし。
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