越路吹雪『姿なき目撃者』/高千穂ひづる『からたち日記』

11/6木ラピュタ阿佐ヶ谷『姿なき目撃者』(1955東宝 日高繁明)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/koshijifubuki/#7

(※ネタバレ注意→) http://movie.walkerplus.com/mv24359/ 

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 ↑ 越路吹雪 久保賢(=のちの山内賢 子役デビュー作)。これは凄い。同じ劇場の昼の部ミステリー映画特集で60年代の奇作怪作相次いで観たが、皮肉にも朝の部越路特集での50年代のこれはミステリー/サスペンス映画として掛け値なしの傑作。越路は当然歌踊り一切なく女優面のみ。久慈あさみ初めて見た。が主役はむしろ進藤英太郎だろう名演。徳大寺伸若い。久保賢演じる少年の母親役、上の ↑ Movie Walkerでは(他の紹介サイトでも)夏川静江になってるが誤りで、上のポスター ↑ にあるとおり村瀬幸子が正しい。

 原作渡辺啓助「浴室殺人事件」とのことだが検索してもどの本に収録されてるか判らない(おそらく短篇)。現在読めるのか読めないのか、ミステリー映画ブロガーの人たちタイトル漫然と記すだけでなくその辺も書いといてほしい。

 

 

 

 同日神保町シアター『からたち日記』(1959松竹 五所平之助)

http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/showa_m_list.html#movie07

http://movie.walkerplus.com/mv26032/

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 ↑ 高千穂ひづる 田村高廣。これもまた凄い映画だ。通例の歌謡映画の域を遥かに超えた大作にして傑作。高千穂ひづる見るの『ゼロの焦点』(61)以来2度目だがこれはもう終始体張り続けた大激演。戦中戦後を逞しく生き抜いた女の一代記──とまとめてしまうのは容易いが、それだけにとどまらず昭和という時代のいろんなことを考えさせる映画だ。2時間の長尺でありながら細部まで隙がないのも凄い(短いのに隙だらけなのを立て続けに見た直後なので尚更)。スチールは田村とのロマンスのしか出回っていないがその要素は一部に過ぎず、むしろ最初の男山形勲の地で行ってる感が強烈(神保町シアターサイト ↑ の紹介でもMovie Wakerでも東野英治郎になってるが誤り)。菅井きん 伊藤雄之助が短い出番ながら印象的。島倉千代子は出演もしてるが作中では唄わない。この主題歌「からたち日記」をデビュー曲と勘違いしてたがこれ以前の3年ほどで「この世の花」(デビュー曲)「りんどう峠」「東京だョおっ母さん」等大ヒットを連発し既に国民的大スターだった。 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

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