花井蘭子『花ちりぬ』

2/10火 ラピュタ阿佐ヶ谷『花ちりぬ』(1938東宝 石田民三)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/hanamachi/sakuhin1.html#10

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=133005

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昨日最終日と思ってたら今日だったのでここぞと観覧。これほど古い作観たのは神保町での『警察官』『忠次旅日記』以来か。とにかく驚いたのは祇園の情緒描写に終始するかと思いきや幕末動乱の崩壊不安がずしりとのしかかっていたこと。撮られた1938(昭和13)年が国家総動員法などできて暗く厭なほうへ向かう時期だった(=あとで調べて知った)ことを思うと、厭なものがひたひた身近にまで迫ってるのを実感する今これを観たのが偶然じゃないような気がしてきた──なんて言うと「題材の同時代性をしたり顔で褒めそやすのは無粋」という牧眞司さんの言葉(『空間亀裂』解説)が刺さるが、でもほんとの気持ちだから仕方がない。…それは兎も角としても男優が出てこないなど実験性もさることながら情緒描写も相当なもので祇園という知りえぬ異空間の風情がこれでもかと描き切られてたのに目を瞠る。上のスチール ↑ 右主演 花井蘭子、左の下働きの女中は役名憶えていないため該当女優不明(好演)。なお上のallchinema ↑ はじめ各サイトでは花井の役名「おきら」となってるが正しくは「あきら」だったと思う。

 

 

ひとつつまらないことで気になったのは舞台となる「お茶屋」の天井に現代の蛍光灯みたいな照明らしきものがついてた(それも各室に)ことで、ああいう灯篭(ランプ?)も当時あったんだろうか時代風俗に疎く。