吉永小百合『ガラスの中の少女』/『青い芽の素顔』

1/19火 ラピュタ阿佐ヶ谷 吉永小百合主演作(中篇)2本立て。

『ガラスの中の少女』(1960日活 若杉光夫)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/tokyo_eigachizu/sakuhin2.html#16

http://movie.walkerplus.com/mv23111/

f:id:domperimottekoi:20160120102357j:plain吉永小百合(15) 浜田光曠(みつひろ 17)。ともに初主演にして初共演作。冒頭の湖での人々のやりとりや主役2人の会話等不思議なトーンに溢れた映画で結末もある種謎めいている。普通に考えれば重く暗過ぎる調子になりそうなところを吉永 浜田のどこかあっけらかんとした雰囲気が救っている。見過ごされがちと思われるのが、2人ともに若々しいのは勿論だが(実際若い)よく見れば非常に大人びてもいること。「実は2人とも20代で若作りしてやってる」と言われたとしてもさほど疑問を覚えなさそう。現代の同年齢の若手俳優たちが同じようにやったらもっと等身大の雰囲気に(つまり子供っぽく)なるだろう。それはおそらく演技力云々以前の問題で時代性等に係ることかもしれないが…いつも思うことながら正体は未だよく判らない。浜田は翌61年半ばまでこの名前(光曠)を使ったのち若杉監督より芸名光夫を貰った由。浜田の先輩工員役で草薙幸二郎(31)が少ない出番ながら好演。吉永の湖面浮きは名シーン、ミレーの名画「オフィーリア」に触発?(体の向きは逆だが)。

1988後藤久美子主演リメーク作(と言うより同一原作映画か)未見。

 

併映『青い芽の素顔』(1961日活 堀池清)

http://www.laputa-jp.com/laputa/program/tokyo_eigachizu/sakuhin2.html#17

http://movie.walkerplus.com/mv20069/

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川地民夫(23) 吉永(16)。相手役の役どころが金持ちの息子で大人っぽい大学生なので浜田でなく川地で正解、嫌味のない御曹司設定を好演。吉永同僚役 松尾嘉代(18)と姉役 南寿美子(?) 美貌が目を惹く。異色作と言える『ガラス…』に比し安心して観ていられるこれぞ日活王道の明朗青春物で個人的にはこちらがより好み。

 

吉永がオート三輪(ダイハツ・ミゼット)に乗っていたが実際のところ法律上はどうだったんだろうか、当時は普通免許と別の軽自動車免許というのがあったらしいが年齢的に16歳でも乗れたか未詳。ミゼットは子供の頃普通に見かけた(最近でも例年長岡大手通でやるクラシックカー自慢会?で見た)が意外にも三輪車の最盛期は60年代よりさらに前だった模様。因みにこの映画でのミゼットはドアなしタイプ ↓ だったと思う。ギヤが真ん中にあるためスカート姿の吉永が股間に挟む形になってた。

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