以前地元スーパー(DVDやCDおよびそれらの中古が妙に沢山ある某店)で買ったままだったのを前回帰省時に視聴 備忘の為。新東宝歌謡映画シリーズの1つとされる。
『東京の夜は泣いている』(1961新東宝 曲谷守平)
http://movie.walkerplus.com/mv28318/
↑ 宇津井健(30) 松尾和子(26) 水原ユカ(?)。本篇白黒。
意外なほどの良作で拾い物。映画の主眼であり個人的に目当てでもあった松尾の歌唱シーンが数度ありそれぞれ2番まで唄うなど充実しているのが何よりの収穫。実像と重なるクラブ歌手設定なのも高評価点。と同時に演技が余技にはとどまらない本格度で感心。宇津井は『ザ・ガードマン』でお茶の間で大人気となる4年前だが既に「これぞ宇津井健」な正義漢ぶりで安心して観ていられる。水原ユカは新人だがこの年(61)の新東宝の倒産もあってか大成しなかったようで惜しい(のちに水原ユカリと改名)。お話は疑獄事件が絡む等やや膨らませ過ぎ感もあるがそれもご愛嬌の域で松尾の哀愁が残る作りが佳。
↓ 右 水原 左 三条魔子(62年大映での橋幸夫共演『江梨子』以後三条江梨子に改名)。
↓ 若杉嘉津子と悪役嵌まり過ぎの江見俊太郎。
↓ クラブで唄う松尾。まだ26歳とは思えない成熟した妖艶さ。
↓ バンドをバックに。この大野嵩とナイトシックスはクレジットもされているが不詳。
松尾は前々年(59)の「誰よりも君を愛す」により歌謡界では既に大スターで本作での曲も同じ川内康範×吉田正コンビだが有名曲は含まれていない模様。
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