7/25月 ラピュタ阿佐ヶ谷『四つの恋の物語』(1965日活 西河克己)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/idetoshiro/sakuhin3.html#29
http://movie.walkerplus.com/mv21635/
↑ 十朱幸代(23) 和泉雅子(18) 吉永小百合(20) 芦川いづみ(30)。本篇カラー。傑作。お正月映画の華やか極まる4人姉妹譚は前年(64)の大傑作『若草物語』↓ …
http://domperimottekoi.hatenablog.com/entry/2015/09/01/032143
…の続篇の趣で姉妹役も浅丘ルリ子が十朱に代わっているのみ。『若草』では和泉 芦川は出番少なかったが(今作も軸は吉永 十朱だが)和泉は競馬やグライダーに嵌まりお転婆さ倍増 芦川は妹たちを統率する芯の強さに見せ場。吉永は愛らしさに加え格段に女らしい妖艶さが出てきた感ありまだ20歳なのが意外なほど。演技面では次女役 十朱が頭ひとつ抜きん出 藤竜也(24)との悲恋がお話全体での最見どころ(『若草』でも次女浅丘中心だったのを踏襲か)。吉永相手役は今回も浜田光夫(22)だが注目はライバル役関口宏(22)。御曹司設定もあってか浜田と同年齢とは思えない落ち着きぶり。『若草』でのライバル和田浩治もオープンカーに乗ったが関口はレースにまで出る設定。原作物且つリメイク物とのことだが井手俊郎には珍しく軽喜劇調よりやや深刻さ強調 そこが巧く活きて味のある美女競艶映画に仕上がり。
なお紹介には「小百合をファザコンに仕立て」「小津を意識?」とあるが些か疑問で吉永の役柄に父への愛に傾き過ぎな面は全くなくむしろ恋愛願望に積極的な活発現代娘。笠智衆(61)演じる父も娘たちの良縁には嬉々とするのみで却って老いらくの遊興に軒昂。小津を意識した点があるとすれば演出(西河克己)で1シーンだけ家族の語らいで1人1カット交互に正面から撮ったところが僅かに小津パロディ風(と言うほどでもないが)。
意外にも未DVD化(VHSはあり)。
.