加山雄三 酒井和歌子『二人の恋人』
8/3水 ラピュタ阿佐ヶ谷『二人の恋人』(1969東宝 森谷司郎)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/idetoshiro/sakuhin4.html#34
(※結末あり注意→) http://movie.walkerplus.com/mv22484/
↑ 酒井和歌子 高峰三枝子 加山雄三 池内淳子。驚きの傑作! これほど先の読めない恋愛映画も珍しい。ミステリーではないが検索せず観るが吉。井手俊郎オリジナルで天才証明の好例。同じ森谷+井手による前年(68)の『兄貴の恋人』との準シリーズとおぼしく同作も今特集で上映したが観損ね。筋立てもさること乍ら井手でいつも感心させられるのは台詞の自然さでとくに本作はこれまでで最洗練の域。森谷の演出も同様に徹底した自然さ優先で各俳優ともまるでプライベートで喋っているかのようである種フェイクドキュメンタリーの先駆?かとさえ。その象徴がタイトルバックから流される8ミリ映像で一見オフショットかと見紛うがそのまま本篇へ繋がる異色の趣向。主演加山もスター「加山雄三」ではなく本名 池端直亮の実像キャラを見ているような落ち着きぶり。助演陣も所謂「演技」を感じさせるのは賀原夏子と京塚昌子ぐらい。酒井和歌子(2役) 愛らしさ鮮烈。池内淳子 短髪キャリア女子似合い過ぎ。高峰『犬神家の一族』(76)の7年前だが既にどこかあの雰囲気。これが映画デビューとなる高橋長英(テレビには既に出演) 強烈。東山敬司 甘い二枚目乍ら大成に至らず惜。岡田可愛『兄貴の…』に引き続き出演。同じく内藤洋子 今回は見合い写真として( ! )のみ。短い出番乍ら鍵となる役どころ稲野和子 何と新潟市出身(しかも青陵高!)。『兄貴の…』DVDあるが今作未ソフト化。
加山 稲野 ↓ 。
なお紹介にある「二人の恋人とは母親のことか」は流石に穿ち過ぎでは。たしかに母の偏愛と言う裏モチーフはあるがタイトルのダブルミーニングは別方向かと。
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