備忘 ラピュタ阿佐ヶ谷 アンコール特集 歌謡映画3作(11/14~19の某日)
『未練の波止場』(1958日活 松尾昭典)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/20th_anniversary/sakuhin1.html#09
https://movie.walkerplus.com/mv25707/
↑ 二谷英明 南寿美子。白黒。二谷 デビュー2年目乍ら安定感抜群で この年(58)出演作20本以上と超多忙期。南 大成に至らない女優で惜しいが美貌歴然。宍戸錠 ほぼ台詞なし。デビューは二谷に先んじるがブレークはやや遅れるか。松山恵子は南の友人の売れない歌手役で台詞もあり キャバレーシーンで同題主題歌2、3度唄う。この曲のヒットで前年(57)紅白初出場 以後7年連続。89年の復帰時には同曲歌唱。このジャケ写 ↓ はその頃の再発売盤らしい。
↓ 後年の懐メロ番組。さらにのちには巨大ドレスとハンカチが定番名物に。
『星は何でも知っている』(1958日活 吉村廉) ※『未練…』と連続併映。
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/20th_anniversary/sakuhin1.html#10
https://movie.walkerplus.com/mv25690/
↑ 上 岡田真澄 丘野美子 下 平尾昌章(後年 昌晃)。白黒。少女作家役のヒロイン丘野は高校卒業前後頃で十代と思われ 本作が初&唯一主演か。記者役 岡田 珍しく?チャラさ軽減。丘野の辣腕マネージャー役 伊藤寿章 好演。最注目の平尾は地で行く人気歌手役で演技もこなすが圧巻はライブシーン。「五木の子守歌」や童謡をロカビリー風にアレンジし熱唱するパフォーマンスは驚愕の凄さ。本作主題歌はミリオンヒットし最代表曲となるが 紅白は2年後(60)の「ミヨチャン」で初。
↓ 後年の懐メロ番組。
『藤圭子 わが歌のある限り』(1971松竹 長谷和夫)
http://www.laputa-jp.com/laputa/program/20th_anniversary/sakuhin2.html#12
https://movie.walkerplus.com/mv19368/
↑ 上 藤圭子 田村亮 下左から 伴淳三郎 坂上二郎 長門勇 天知茂 左とん平 扇千景。カラー。天才歌手 藤の幼少期からデビュー前苦闘期を経て大スターとなるまでを本人が演じる異色伝記映画。実際からのアレンジもあるとは想像される(実名は藤のみと思われ)が 北海道の浪曲師だった両親(長門 扇 共に好演)との苦労等 大筋は現実に沿う模様。天知演じるプロデューサー的作曲家 「石中」は当然作詞家 石坂まさを がモデルのはずで かすかな恋情設定もあり。藤の売出のためメディアを利用して身の上話を大々的に流布した商法を批判的に描き乍ら この映画自体が自らその轍を踏む自己言及性が面白い。藤の演技は変に達者過ぎないところが却って高効果。少女期を演じた子役 斉藤里香 は面差しが似ているだけでなく 歌唱力(吹替とは思えず)も相当なものだが 詳細不明。なお本作は『盛り場流し唄 新宿の女』『涙の流し唄 命預けます』(共に70 未見)に続く藤圭子3部作の掉尾の由(主演は本作のみ)。
↓ 藤 田村 天知。
個人的には歌唱シーン&曲数が豊富なのが最佳点。
前年(70)「圭子の夢は夜ひらく」が第1回歌謡大賞&初紅白 本作公開前後頃(71)前川清と結婚 翌年離婚 等最激動期。
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